灯り

近所に戸建てがたった
暗くなると、窓から灯り
それを見ていると
なんだか、いいなと思う
これからずっと一緒に暮らしていく
そのために、お家を建てたんだろう
これからずっとこの場所で
これから先何十年
夫婦で
もしかしたら子供も
ここから新しい暮らしが始まっていく
人生の終わりに向けて
そんなことを考えていたら
なんだかいいなと思った
誰かと一緒に生きていくなんてこと
考えたこともなかった
そんなこと、自分には向いてないと思っていた

そんな私が
よそのおうちの灯りを見て
いいなと思うなんて
どうかしてしまったのかと
それとも
そうゆう時期に入ったのかな
なんて
今まで結婚したいなんて思わなかった
誰かと一緒に暮らすのは向いていないと
決めつけていたのかもしれない

誰かと一緒になって
二人で暮らしていく家を建てて
暗くなると灯りが灯る

そんな素敵な時間

そんな幸せもあるんだと

そんな暮らしもいいなと

そんなことを思うようになった私は
きっと弱っている

誰かに寄りかかりたいと
誰かにくっついて
二人で一つのささやかな時間
そんな時間を望む日が来るなんて

そんな人
どこにいるのか
もう出会っているのか
気づいていないだけ？
逢いたいと思う

今の私なら
できるのかもしれない

あの灯りが欲しい

ぬくもりにあふれた

幸せでしかない

あの

素敵な灯りを

灯してくれる人は

どこにいるんだろう

早く

逢いたい